スプラトゥーンの色のこだわりについて
2022/10/29
スプラトゥーンは鮮やかな色が特徴的なゲームです。
色は、想像以上に私たちの生活や感情に影響を与えており、高揚感を感じたり、悲しい気持ちになったり、明るい感じがしたり、怖い雰囲気を出したりするのに使われます。
色は、組み合わせによっても様々な効果を発揮するのですが、スプラトゥーンでもそれらの効果を有効に活用しています。
今回は、スプラトゥーンにおける色のこだわりについて解説します。
私は色について勉強したことがありますので、少し踏み込んだ内容で紹介できるかと思います。ちなみに色に関する資格を持っていたりします。
オレンジと青は見る人に楽しさを感じさせる
スプラトゥーンのパッケージや、公式ホームページなどを見ると、オレンジと青の組み合わせがよく使われています。
なぜこのような色の組み合わせが使われているのかというと、オレンジと青の組み合わせには、見る人に活発な印象を与えたり、楽しさを感じさせたりする効果があるからです。
そのため、オレンジと青の組み合わせは、遊びや娯楽などのジャンルによく使われます。
例えば、本やCD、DVDなどの娯楽商品を扱っているツタヤなんかも、オレンジと青(紺色)の組み合わせが使われています。
amiiboのガールとボーイにもそういった効果を上手く使っています。
おもちゃっぽさというか、欲しくなる感じが出ていますね。これが黒やグレーよりの色になると、高級感が出てしまい、誰でも手にする感じの印象ではなくなってしまいます。
ウルフリンクのamiiboなんかは、この効果を逆に上手く利用しており、通常のamiiboよりも少し割高の価格設定で販売されています。深緑が上品な印象も与えています。
もちろん、こういった色の効果はあらゆるところで見ることができます。
例えば、オレンジと紺色の組み合わせは、ファッションなどにもよく使われます。先程も述べたように、活発な印象を与えることができるので、スポーツ用品などにも向いています。
そもそも、なぜオレンジと青(紺色)の組み合わせが合うのかというと、補色の関係になっているからです。
色の関係を表した色相環というものがありますが、オレンジと青は正反対に位置しています。
色相環の反対にある色を補色と言い、対照色や反対色とも言ったりします。
この反対色同士を組み合わせることで、互いの色を引き立たせることができます。
要するに、ガールとボーイも補色の関係になっているわけです。
ちなみに、イカが緑なのは、このオレンジと青の中間を使っているからです。
また、赤と緑などの組み合わせも、補色の関係になっているのでよく使われます。
例えば、
- マリオとルイージ
- ポケットモンスターの赤と緑
- まるちゃんの赤いきつねと緑のたぬき
などがそれにあたります。
スプラトゥーンのアイドルことシオカラーズのアオリとホタルも、赤紫と緑というように対比させられています。
インクを際立たせるためにステージは地味な色に
スプラトゥーンでは、インクに鮮やかな色が使われていますが、もしステージもカラフルだったらどうでしょうか?
きっと、チカチカして目が疲れることでしょう。
スプラトゥーンでは、インクの色が映えるように、ステージには地味な色が使われています。
例えば、
- ハコフグ倉庫
- シオノメ油田
- Bバスパーク
- キンメダイ美術館
- ヒーローモード
などのステージは、どれも黒やグレー系で統一されています。また、
- ネギトロ炭鉱
- モンガラキャンプ場
- ヒラメが丘団地
- ショッツル鉱山
などは、黄土色や茶色、錆びた感じの色で統一されています。
このように、ステージが地味な色で統一されていることから、インクで塗っていることがよりハッキリと分かりますし、まるで自分たちがインクでアートをしているかのようにも感じられるわけです。
インクを塗りまくるだけでも楽しいスプラトゥーンですが、それにはこうした開発者の工夫も織り込まれているわけです。
事実、スプラトゥーンの開発者インタビューにおいても、インクの色が鮮やかに見えるように、ステージの色は白、黒、灰色などの味気ないものにしているという話しがありました。
フェス限定色は特別感を与える
今はもう開催されなくなったフェスですが、フェスのときだけ使えるインクの色というものがありました。
例えば、「ミルクティーレモンティーフェス」ではミルク色のインクが使えたり、「きのこたけのこフェス」では黄緑っぽい色のインクが使えたりしました。
普段は使えない期間限定の色が使えるというのは、それだけで遊び手に特別感を感じさせることができます。
色には、「普段とは違う!」ということを感じさせる効果があるわけです。
「期間限定」や「限定色」といった言葉は、あなたもよく耳にすると思います。ああいった商品やサービスは、とても人気があるので非常によく売れます。お客さんは特別感を感じるからです。
ポケモンで言うと、色違いのポケモンなんかも、希少価値があって持っているだけでも嬉しい気持ちになります。色違いのamiiboなんかもそうです。
フェスの限定色にもそういった効果があります。色の効果はとてつもないものです。
オクタリアンの紫は2面性を表現している
ヒーローモードの敵であるオクタリアン(タコ)のインクは紫色です。
紫は、「高貴と下品」「神秘と不安」のように、二面性をもっています。
スプラトゥーンの世界において、オクタリアンは頭が良くて真面目という設定がありますが、一方で悪役でもあります。
紫色は、そういった2面性を上手く表現していると言えるでしょう。単純にタコの色が赤っぽい紫色だからという理由もあると思いますが、どちらにせよ、オクタリアンのイメージカラーとして紫は適しています。
また、ヒーローモードでは、
- イカが緑(黄)
- タコが紫
というように、緑(黄)と紫の組み合わせが多く使われていますが、これも上で説明したような補色の関係となっています。
もっと言うと、バトルで使われるインクも大抵が補色の関係です。色を使って敵対関係を表していると言えるでしょう。
おまけ.スプラトゥーンにおける色に関する仕様
頭の色
肌の色や、目の色は、キャラメイクで変更することができますが、髪の色だけは特定の色に指定することはできません。バトルのたびに変化します。
また、アタマギアの色に関しても、自分のチームの色に合わせて変わります。
散歩で色がループ
ロビーからさんぽに行くことができますが、さんぽ→さんぽをやめる、を繰り返すと色が変化していきます。
色の変化には規則性があり、決められた8色でループしています。
- ピンク
- ショッキングピンク
- 青紫
- 淡いピンク
- 青緑
- 空色
- オレンジ
- 黄緑
試合中の色
ナワバリバトルとガチマッチでは色が異なっています。
試合が終了したあとに広場に戻ると、その色が保持された状態です。
ヒーローモードの色
ヒーローモードでは、ナワバリやガチマッチとは違った色が存在します。
広場に戻っても、その色が保持された状態です。
こちらの記事も読まれています